建具製造とは、戸・襖(ふすま)・障子(しょうじ)などの木製建具(たてぐ)を製造し、取り付ける職業です。
戸・襖(ふすま)・障子(しょうじ)などの木製建具(たてぐ)を製造し、取り付ける。
現在、建築物の外部に面する開口部には金属製ドアなどの建具が使用される場合が多いが、内装に関しては木製の建具が使用される場合もある。一般住宅においては、各部屋の入口の戸、押入、クローゼット等の戸、襖、障子等があり生活には欠かせないものとなっている。
建具は、戸や扉など単体のみを作るだけでなく開口部に取り付けて、はじめて役目を果たすものが多い。したがって仕事としては、製造作業と、取り付け作業に大きく分けられる。製造作業の流れは、まず機械を使って木材を切断し、表面を削ったり穴を開けたりする木工機械作業を行なう。必要に応じてのみ、かんな等の手工具で加工をし、各部品ができたら、接着剤等を併用して建具のかたちに組立てる。表面は、木材の生地のままの場合や、塗装による仕上げ、化粧合板による仕上げ等がある。塗装は建具製造事業所で行なう場合と、現場で塗装業者が行なう場合がある。
取り付け作業は、現場で必要に応じ、電動工具やのみ、かんな等を使って切削等を行い建具の開閉形式によって様々な金物等を取り付けながら行なう。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
木工機械、工具(かんな、のみ、刃物、かなづち、のこぎり等の手動工具、ドリル等の電動工具)、除じん装置、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴等)
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。新規学卒者の場合は、学校やハローワークの紹介という経路をとる。中途採用の場合は、ハローワークや求人広告などにより入職することが多い。建具専門の職業訓練校もあり、職業訓練校で学んだ後に、就職するケースもある。
建具製造の仕事には主材料である木材の性質や刃物、機械、工具、塗料、接着剤、工作法、建築に関する知識等が必要である。また、必要な技能としては、刃物の研磨と調整、加工段取り、機械工具の操作、傷の補修などがあるが、こうした技能は経験を積むことにより習得する。
関連する資格として、厚生労働省が定めた技能検定の「建具製作技能士」があり、資格を取得すると技能の証明として評価される。
指先、手腕が器用であること、形態知覚が優れていることが望ましい。また、建築に関する一般的な知識があれば有利である。
建具製造事業所は全国各地にあるが比較的規模の小さな事業所が多い。また、製造に特化したある程度大きな規模の事業所もある。
就業者は中高年齢者が多くなっている。女性就業者の割合が高まっており約25%となっている(2021年時点*)。
雇用形態、賃金、労働時間等の労働条件は、職場によって異なり社内規定による。
業務は建築動向などにより繁閑があり、繁忙期は残業や休日出勤することもある。
建具製造の仕事は、刃物で木材を切断、切削、研磨する作業が多いため、かつては刃物によるけがの危険があり、また木粉じん等が問題とされていた。しかし現在では、直接刃物が手に触れないように機械や工具が改善され、危険度はある程度低下している。木材の切断や加工において騒音はするが、除じん装置の普及で木粉じんが大幅に取り除かれるようになり、職場環境は改善されている。
昨今では、高層住宅が増え西洋式の建築が多くなり、またコストを下げるために規格化された大量生産が増加していることから、建具の需要は減っており、就業者数は減少傾向にある。
*総務省2021経済センサスから
業界をまたいで、AI 影響度が同水準の代表職業(規模順)。