野菜つけ物製造とは、野菜を材料にしたつけ物を製造するため、材料の選別、洗浄、カット、漬け込み、塩抜き、計量、殺菌、検査、包装などの作業を行う職業です。
野菜を材料にしたつけ物を製造するため、材料の選別、洗浄、カット、漬け込み、塩抜き、計量、殺菌、検査、包装などの作業を行う。
つけ物は、平安時代の制度や儀式の作法書である「延喜式(えんぎしき)」に記述されているほど、日本古来の伝統的加工食品である。現在では、材料となる野菜等の種類が極めて多いということに加え、浅漬け、古漬の大別の下に多様な漬け込み方法がある。
まず、受入・保管している材料(野菜等)を選別し、洗浄した後、塩漬け(下漬処理)する。その後、再度洗浄し、所定の大きさに切断(カット)する。次に脱塩(塩抜き)を行い、圧搾する。そして、最終調味料に漬け込んだ後、計量、包装、シール貼りを行い、異物混入等のチェックを行う。最後に加熱殺菌・冷却を行い、保管・出荷する。
これらの工程では、かなり機械化、装置化が進んでいるものの、手作業による部分が多く人手に依存せざるを得ない工程もある。
野菜つけ物製造の仕事は全工程の技術と技能を習得することとなるが、原料の多様さや品質の違い等から、かなりの経験が必要とされる。また、食品工場に共通する食品衛生の知識や品質管理技術も求められる。
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。学校卒業後、つけ物製造会社などに入る。関連する学科として農業科、食品科、栄養科などがある。入職経路は、新卒の場合は学校からの紹介、中途採用の場合は、ハローワークと求人広告がほとんどである。
全日本漬物協同組合連合会が認定している「漬物製造管理士」の取得などで技能、知識を示すこともできる。
つけ物製造業にはその地域で取れる野菜等を原料とし、地場で加工し、製品もその地域で消費するという、いわゆる地産地消型の中小事業者としてスタートしている企業が多いため、職場は全国に渡る。
つけ物製造等にかかわる事業の形態は、製造業のみのもの、製造業と卸売業を兼ねるもの(自社で製造する製品と他のつけ物メーカーから仕入れた製品を卸売する形態)、自社製品を小売するもの(京都などに多い)、の3つに分けられる。
事業所の規模としては、従業員50人以下が中心であり、従業員100人を超える事業所の割合は少ない(2024年時点*1)。
労働時間は一般的な就業時間帯の1日8時間制であるが、日配食品である浅漬けを製造する場合、残業やローテーションによる土曜、日曜出勤によって対応しているケースもある。
職場環境としては、生鮮野菜を材料としていることから、洗浄工程を中心に大量の水を使用している。また、直接食品に触れるため、衛生管理や就業者本人の健康管理が必要となる。
つけ物は、最近は発酵食品としての健康効果が見直され各地に特色あるつけ物も増え、海外でも注目されている。野菜つけ物製造の仕事は一定の需要があると考えられる。
*1 経済産業省 2024年経済構造実態調査(製造業事業所調査)(産業別統計表)
業界をまたいで、AI 影響度が同水準の代表職業(規模順)。