かばん・袋物製造とは、天然皮革、合成皮革、布などの材料を加工して、かばん、バッグや財布、名刺入れなどの袋物(ふくろもの)を作る職業です。
天然皮革、合成皮革、布などの材料を加工して、かばん、バッグや財布、名刺入れなどの袋物(ふくろもの)を作る。
袋物の製造は、商品のデザイン、見本・型紙作り、材料の裁断と加工、縫製と仕上げの4つの工程に分かれる。一般的に袋物製造の仕事という場合は、裁断・加工と縫製・仕上げの工程をさす場合が多い。
裁断の工程では、デザインに合わせて作った型紙通りに、プレス機やナイフ、ハサミを用いて、皮革や布などの材料を裁断する。キズやムラのある所を避けながら、材料に無駄が出ないように切り取る。次に加工の工程では、縫製の準備として、主材料が皮革の場合には縫製しやすいように部分的にはがす革漉き(かわすき)という作業を、布や毛皮、ニットを使う場合には不織布などで裏打ちを施す作業を行う。
縫製の工程では、各パーツ、ファスナーや止め金具、裏地などを合わせ、工業用ミシンや手作業で縫って製品の形にする。縫製後の仕上げでは製品をチェックしたり、表面の汚れを除いたり、磨きやつや出しを行ったりする。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
プレス機、ナイフ、ハサミ、工業用ミシン、裁断機
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。入職後は、まず熟練を必要としない作業に従事し、上司や先輩からマンツーマンの指導を受けながら、材料や加工方法などについて知識を身につけていくのが一般的である。
縫製作業においては、布の場合は2~3年、皮革の場合は5~7年ほどで一人前になるといわれている。縫製作業が一人前になれば、独立・開業も可能である。
勤勉さ、注意深さ、指先の器用さが求められる。また、商品のデザイン等を手掛ける場合は、色・柄を含めた美的センス、デザインやスケッチから実物をイメージできる空間判断力も必要となる。
勤務先はかばん・袋物の製造事業所は10人以下の事業所が全体の約9割を占める等、比較的小規模な事業所が多い。地域的には首都圏の事業所(東京、神奈川、千葉、埼玉)で約半数を占めている。従業員の男女比はやや女性が多い(2021年時点*1)。
雇用形態、賃金、労働時間等の労働条件は、職場によって異なり、社内の規定による。
シーズンに合わせて新製品を出すため、繁閑の差がある。立ち作業の工程と腰掛け作業の工程があり、裁断機やミシンなどによる多少の騒音や振動がある。
かばん・袋物は流行の変化が激しく、同じ製品を機械で大量生産することは少ないため、製品の出来は製造する者の技能による部分が大きい。 2023年度の国内のかばん・袋物の市場規模(小売金額ベース)は消費者の外出機会などコロナ禍以前に戻り、購入頻度とともに需要も回復した。加えて、インバウンド需要が拡大したことで、市場規模は前年度を上回る結果となった。ただし、鞄の原材料や燃料費の高騰等による商品単価の全体的な上昇などによる影響もある。今後の懸念材料としては、商品価格の値上げや物価高による買い控えの進行などが想定される。(*2)。 *1総務省2021経済センサスから *2株式会社矢野経済研究所 「鞄・袋物市場に関する調査(2025年)」(2025年3月26日発表)から 注.「ビジネス鞄」や「旅行鞄」「ハンドバッグ」などに加え、参入企業が展開している「財布・革小物類」「ベルト」も含む。
業界をまたいで、AI 影響度が同水準の代表職業(規模順)。