未来の仕事

データの整理と評価プロセス

556 職業をどう整え、AIOIS-10 標準でどう採点したか

最終更新 2026-06-23 ・ 採点 Claude Fable 5(2026-06-13)

本サイトの基礎データは、すべて公開されている公的情報です。AI 影響スコアのみが独自分析で、AIOIS-10 標準に基づいて算出しています。基準そのものの定義は AIOIS-10 標準、ここでは①データの整理②評価の手順を説明します。

1.データソース

著作権者独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)「職業情報データベース(IPD)」
バージョンv7.00(2026-03-17 公開・2026-05-03 公式 XLSX 取得)
職業数556 職業(就業者数・年収データつき、うち 4 職業は推定値)
労働統計年収・就業者数・労働時間・平均年齢・有効求人倍率(賃金構造基本統計調査/労働力調査/ハローワーク求人統計。jobtag 簡易版より集計)
AI 影響スコア本サイト独自分析(Claude Fable 5 採点、2026-06-13、AIOIS-10 v1.0)
利用条件job tag 利用規約 第 9 条により、職業解説・数値情報の編集・加工・再集計等の二次利用が可能。本サイトは合法的な二次利用です。

2.データの整理

各職業は、職務記述(概要・仕事内容・就労条件)に加え、O*NET 型の数値ベクトルを持ちます。これらは「この仕事は何を要するか」を 0–5 の強度で表したものです。

skills(スキル) — 39 指標 0–5。読解・批判的思考・プログラミング・判断など。

knowledge(知識) — 33 指標。医学・法律・コンピュータ・デザイン等の領域知識。

abilities(能力) — 34 指標。手先の細かさ・指の器用さ・発想力など、体と頭の力。

work_characteristics(仕事の特性) — 39 指標。反復性・機械ペース・対面・裁量・結果責任・感染リスク等。

interests(興味 RIASEC) — 6 指標。現実的・研究的・芸術的・社会的・企業的・慣習的。

work_activities(仕事の活動) — 41 指標。情報処理・コンピュータ作業・記録・対人援助など。

work_values(仕事の価値観) — 11 指標。達成・自律・専門性・ワークライフバランス等。

さらに各職業を 16 の産業セクターに分類し、年収・有効求人倍率などの労働統計を id で突合しました。スコアの履歴は追記のみ(上書き・削除なし)のバッチファイルで保持し、最新の採点日のものを現在値として採用します。

3.評価プロセス(AIOIS-10 の適用)

ただの統計でも、ただの勘でもありません。AIOIS-10 の 10 次元すべてを AI(言語モデル)が職務記述から判定し、2 つの指数は決まった式で算出します。Eloundou ら(2023)が GPT-4 に「O*NET の作業を AI がどこまでできるか」を判定させた手法の系譜で、判定対象を 10 次元に広げたものです。

研究上の近い参照点は、Frey & Osborne (2013) の職業単位の computerisation susceptibility、Eloundou et al. (2023) の GPT/LLM task exposure、Acemoglu & Restrepo (2019) の displacement / reinstatement のタスク枠組みです。AIOIS-10 は exposure だけで終わらせず、D3〜D7 の human moat、D8 の導入費用対効果、D9 の日本固有の需給・制度摩擦を通して、変化の大きさと仕事が減るリスクを別々に出します。

AI が判定:D1〜D10
Claude Fable 5 が各職業の職務記述(概要・仕事内容・労働条件)を読み、AI 到達度・定型反復・身体現場・判断責任・対人・創造・資格の壁・費用対効果・需給制度・雇用の将来性の 10 次元を 0〜10 で判定。AIOIS-10 標準を正典とする凍結プロンプトを全職業に同一適用する。
式で出す:2 つの指数
変化の大きさ = D1 と D2 の平均。仕事が減るリスク = AI 到達度 ×(1 − 人間の強み/10)× 広がりやすさ。式は AIOIS-10 標準 のまま固定で、採点モデルは式を変更できない。トップ指標「AI 影響」は変化の大きさ。
機械検証ではじく
全採点行を自動検証する:10 次元+2 指数の完全性、0〜10・小数第 1 位、指数が式と一致するか、ID の重複・欠落。違反した職業は採点をやり直す(手で数値を直すことはしない)。
D9 は日本版
D9 需給・制度は国ごとに付け直す唯一の次元。深刻な人手不足の現場では AI は置きかえではなく助けになるため低く出る(職務記述と日本の労働市場の状況に基づいて判定)。

4.スコア帯の代表例

トップ指標「AI 影響(変化の大きさ)」0〜10 の各帯のイメージとして、代表的な職業を挙げます(2026 年・AIOIS-10 版)。

スコア代表例理由
1 前後 潜水士・花火師 体を使う現場の仕事。AI もロボットも届きにくい
2 前後 美容師・家政婦・学童保育指導員 手仕事と対面の関係が中核
3 前後 看護師・バーテンダー・訪問介護 身体ケア・対面が中心。AI 補助はできるが置きかえ不可
4 前後 スーパー店長・建築設計技術者 AI が下書きや分析を助けるが、現場の判断は人
5 前後 薬剤師・臨床検査技師 定型部分の自動化が進むが、資格と手技が残る
6 前後 公認会計士・人事事務 AI が作業の多くを担うが、責任と確認は人
7 前後 プログラマー・コールセンター PC で完結する中核業務を AI が直接担える
8 前後 一般事務・医療事務 規程・点数表どおりの定型処理は AI でほぼ完結
9 前後 データ入力 ほぼすべてが AI で片づく(最高は 9.5)

5.校正と検証

新しいモデルでの再採点は、いきなり全量を置きかえません。まず代表 40 職業(高・中・低の各帯、現場・知識・対人・管理の各タイプを網羅し、データ入力・翻訳者・会計士・プログラマー・経営者・外科医・看護師・介護員・林業ほかの校正例を含む)で試験採点し、前回 batch との drift(平均のずれ・帯の移動・順位変動)を監査・人手レビューしてから全量に進みます。今回(Claude Fable 5、2026-06-13 採点)の全量 556 職業は、前回(Claude Opus 4.8、2026-05-30)比で変化の大きさの平均差 −0.07。スコア履歴は追記のみで、過去の batch はすべて保存されています。

結果の分布:556 職業の変化の大きさは平均 4.2。身体・現場の仕事が低く、頭脳・事務の仕事が中〜高、定型デジタル作業(データ入力・文字起こし・各種事務)が最上位。仕事が減るリスクは、日本の人手不足(高い有効求人倍率)に守られ、多くの仕事で低く出ます。

クロスモデル検証(外部整合性)

本サイトの AIOIS-10 スコアは Claude Fable 5 による判定だが、妥当性を確かめるため、代表 40 職業について Claude Opus 4.8 と Claude Sonnet 4.6 にも同一の AIOIS-10 ルーブリックで独立に(既存スコアを見せずに)採点させ、一致度を測定した。結果、3 モデルの「変化の大きさ」指数はモデル間相関 r=0.92〜0.97、平均の開きは約 1.0/10、95%(38/40 職業)が 2 点以内で一致した。Fable 5 のスコアとの平均絶対差は Opus 4.8 で 0.6、Sonnet 4.6 で 0.6 点で、Fable 5 は他 2 モデルのほぼ中央に位置し系統的な偏りは見られなかった。

限界:本検証は代表 40 職業(全 556 ではない)に対するもので、Opus/Sonnet は Claude Code 上、Fable 5 は本番バッチで採点(ルーブリックは同一)。本番スコアに多モデル consensus を採用したものではなく、単一モデルスコアの外部整合性チェックである。

6.本手法の限界

7.使用上の注意

本スコアはキャリア選択の参考情報の一つです。次のような利用は推奨しません。

本サイトは非公式です。厚労省・JILPT 等と提携・承認関係にありません。スコア・分類・可視化は独自の分析であり、公式見解ではありません。基準の定義は AIOIS-10 標準、出典・FAQ・用語は データについて を参照してください。