医療用画像機器組立とは、診断用X線装置、X線CT装置、磁気共鳴画像診断装置(MRI)、超音波画像診断装置などの医療用画像機器を組み立て、試験・調整する職業です。
診断用X線装置、X線CT装置、診断用核医学装置、磁気共鳴画像診断装置(MRI)、超音波画像診断装置、粒子線治療装置などの医療用画像機器を組み立て、試験・調整する。
具体的には、部品組立、部分組立、ユニット組立、総合組立、試験・調整、検査、据付作業、アフターサービスなどを行う。
X線装置の場合は、数多くのユニットや部品から構成されており、工程は多岐にわたる。
主要ユニットである高圧発生器は鉄心とコイル及び整流器からなる。鉄心は硅素鋼板を巻きつけて接着し、それを機械加工したものに1次コイルと2次コイル及び整流器を組み立てて鉄製容器に収め、絶縁油を充填して完成させる。制御器は高圧発生器に電源を供給するもので、計器類やスイッチ、切替機、タイマーなどを組み立てて配線する。作業には各種治工具を使用する。
X線管装置の組立作業では、構成部分である陰極、陽極、陽極回転機構、ガラス管などを組み立ててシールし、排気する。このX線管を容器に収め絶縁油を充填した後、高電圧を加えて安定動作の確認を行う。
透視撮影台の組立作業は、重量物組立であるためクレーン操作や玉掛けの技能が必要になる。
X線TVカメラの組立は、ニッパやペンチ、ドライバー、はんだごてなどを用いて精密な組立と配線を行い、その後に試験をする。
ユニットの組立が完成すると、最後に各構成ユニットを組み合わせる総合組立及び総合試験調整を行って、製品を完成させる。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
治工具、クレーン、ニッパ、ペンチ、ドライバー、はんだごて
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、工業高校や電気・電子・機械・情報などの専門学校、大学等を卒業して入職する人が多い。多くの企業では、計画的に新規学卒者を採用している。一般に募集は学校やハローワークを通じて行われる。中途採用も行われ、募集はハローワークのほか、求人広告なども使われている。
医療機器の中でも放射線を取り扱う職場では、国家資格の「エックス線作業主任者」や「第2種放射線取扱主任者」が必要となるが、入職後に社内教育を経て受験機会を得るのが一般的である。これらの資格を取得すると、医療現場での据付けやメンテナンスの分野での仕事も可能となる。
入職後に職場ごとに研修等が行われるが、医療機器には超音波装置のような携帯・移動型機器から磁気共鳴画像診断装置や粒子線治療装置のような大型機器に至るまで多様な機種があり、組立作業も簡単な作業から高度な技能・技術を要するものまで幅広くある。工学系の基礎知識の他、各種の医療機器に関連する規格(国際、日本、業界)の知識も必要となる。
勤務先は医療用画像装置製造メーカーである。
賃金、労働時間等労働条件は勤務先の規定による。正社員が多く月給制が一般的である。
製造する装置の安全性と信頼性を保つため、清潔で整理整頓が行き届いた職場環境となっている。
医療用画像機器の製造は、電機・電子メーカー、計測器メーカーを母体とする企業が主力だが、最近では、画像技術のデジタル化に伴い、コンピュータメーカーやフィルムメーカーなども参入し、業態が多角化している。
日本の画像医療システムの精度・品質等の技術水準は国際競争力を持っており、グローバルな事業を展開している。今後も診断・治療技術の発展や周辺部品の機能向上によって、新機能製品・改良製品が生まれると予想され、安定した需要が見込まれている。
業界をまたいで、AI 影響度が同水準の代表職業(規模順)。