織布工/織機オペレーターとは、織機の運転や監視を行って織物を製造する職業です。
布地には、2種類の方向の糸を交錯させてつくった「織物」と、1本の糸を編んでつくった「ニット」がある。前者の「織物」をつくる「織布」工程で織機の運転・操作をする。
織物はすべてタテ方向に走っている経糸(たていと)と、それに直角に走っている緯糸(よこいと)を一定の法則で交錯させてつくる。織布には、経糸準備のための巻返、整経、糊付、経通(へどおし)の工程、緯糸準備のための巻返、管巻の工程、そして製織、仕上の工程がある。
経糸の準備工程では、まず経糸をコーンやチーズと呼ばれる糸巻に巻き取る。次に、織物設計に従って必要な本数の経糸を、ビームと呼ばれる円筒形の糸巻き器に一定の長さに巻き取り、経糸が切れないよう、糊付機を使って糸に糊を付けて補強する。
緯糸の準備工程も、経糸とほぼ同様である。そして、経糸を織機に通す「経通し(へどおし)」の後、経糸の間に緯糸を挿入する製織工程に移る。
製織工程では、織機と呼ばれる機械を用いるが、織機には、緯糸を経糸の間に通す方法によって、杼を使って通す有杼織機と、水や空気のジェット流に糸を乗せて通す無杼織機がある。通常はオペレーターが糸の補給と機械の運転・糸切れの補修を行う。
最後の仕上げの工程では、検反機などの機械を用いて、織物を検査し、折りたたみ、欠点の個所を修正し、格付けをする。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
織機、コーン、チーズ、ビーム、糊付機、杼、無杼織機、検反機
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。新規学卒者の場合は、学校やハローワークの紹介によって入職する人たちがほとんどである。転職者やパートタイマーなどの中途採用の場合は、ハローワークの紹介や求人広告などにより入職している。
入職後の教育は、企業や工場によってやり方に違いが見られる。入職直後から基礎的な知職や技能を習得する研修が行われ、その後は配属された職場で必要に応じて研修が行われる。こうした教育によって一人前の織機オペレーターとして仕事ができるようになる。
織物の品質を保つためには、多数の糸がムラなく流れるように配慮し、わずかな糸の張り具合の違いに注意を払う必要があるため、機敏さと手先の器用さ、また注意力や観察力が求められる。
織物の事業所数は、全国に広がっており、特に近畿、東海、北陸地方に多い(2016年時点*1)。
就業者は高齢者が多く、50代が中心である。技術伝承の為、60代も珍しくない。
勤務形態は企業によって異なり、昼間勤務が多いが、2交替制(早番、遅番)、3交替制(24時間)が基本のところもある(2019年時点*2)。また、その他の賃金、労働時間等の労働条件も、職場によって異なり社内規定による。
織布工程のコンピュータによる集中管理化等も進んできているが、品質維持の観点から最終仕上げは手作業で行う場合もある。
人件費の安い海外への工場の移転等により、国内の繊維事業所数、出荷量は減少傾向ではある。一方で、高い技術力を持ち高品質のテキスタイルを生産し、世界の高級ブランド等で採用される等、グローバルに事業展開する企業も出てきている
*1 総務省 2016経済センサスから *2 取材結果から
業界をまたいで、AI 影響度が同水準の代表職業(規模順)。