人事コンサルタントとは、コンサルティング会社等において組織や人材に関してコンサルティングを行う職業です。
コンサルティング会社等において組織や人材に関してコンサルティングを行う。
組織や人材のマネジメント、人事労務管理に関する専門家といえる。コンサルティングの対象としては、組織開発(意識や風土の改革)、人材開発(能力開発、人材育成)、人事制度、報酬や退職金の制度設計などがあり、そのための情報調査(報酬水準や動向を調べる)を行う場合もある。
具体的な仕事の流れは、まず顧客(クライアント)となりそうな会社でニーズや問題点を聞き取り(初期調査)、コンサルティングの企画書を提案する(見積を含む)。提案が受入れられたらコンサルティング契約を締結し、コンサルティングを始める。
コンサルティングでは数名のチームを編成することもある。顧客の意向や目的をよく知るために、顧客とのコミュニケーションを深め、また、経営者や社員からの聞き取り(インタビュー)や顧客の内部資料などから現状の分析を中心とする予備調査を行う。
この予備調査に基づき、顧客の考えや目的を再確認し、コンサルティングの基本的方向を示す中間報告を行う。中間報告により確認された目的、現状の分析を踏まえ、課題の原因究明と対策や解決策を検討し、最終報告としてまとめる。
最終報告に沿った施策を実行するため、具体的な計画やマニュアルなどを作成することもある。また、施策を進めるために社員への研修を行うことともある。
その後、定期的に聞取りや職場の訪問を行い、計画の実施状況を把握し、アドバイスや支援を行うこともある。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
文書作成ソフト(Word、一太郎等)、表計算ソフト(Excel、Googleスプレッドシート等)、プレゼン資料作成ソフト(PowerPoint、Keynote等)、パソコン
この仕事に就くためには、特に学歴や資格は必要とされないが、経営・経済・法律系の大学・大学院卒がほとんどである。一般企業の人事部や人材ビジネス会社などに入社し5~10年程度経験後、コンサルティング会社に入り、コンサルタントとなるのが一般的である。
大手のコンサルティング会社では新卒採用も行っているが、中途採用者も多い。新卒者が企業の人事制度などを熟知し一人前になるには10年近くかかるため、中堅・中小のコンサルティング会社では、即戦力となる中途採用が大半である。
仕事にも役立つため、社会保険労務士、中小企業診断士の資格や、MBA(Master of Business Administration:経営学修士)を持っている者も多い。
コンサルタントとしての経験を積み、他のコンサルティング会社に移ったり、独立開業する場合がある。事業には人脈が必要であり、独立開業した後も、人脈を広げていく努力が欠かせない。中には大学の教員になり、経営やマネジメントを教える者もいる。
論理的思考力、コミュニケーションスキル、また、経営、経済、法律などの専門知識が必要である。変化のスピードが加速しており、遅滞なく知識やスキルを更新していくことも求められる。
勤務先は人事労務管理のコンサルティング会社で、都市部に集中している。人数規模は総じて小さく、中堅・中小の数人~数十人の会社が多い。中堅は数十人規模、大手でも200~300人程度である。顧客企業が地方の場合も転勤することはなく、出張で対応することが多い。企業の海外進出に伴い、現地でコンサルティングを行う場合もある。
会社によって異なるが、一般的には男性がやや多い。女性のコンサルタントは増加傾向にある。
雇用されている場合は大半が正社員で、月給制であるが、給与では成果給の割合が大きく、年俸制である等、仕事の量と実力が反映され個人差が大きい。
勤務形態は勤務先の規定による。フレックスタイム制や裁量労働制をとっている企業もある。在宅勤務を可能としている会社もある。顧客企業で聞取りや調査を行うため、顧客企業の社員の勤務時間に合わせることもある。コンサルティングの報告をとりまとめるとき等に残業が多くなることもある。
かつては、人事制度が未整備の会社が多く、その制度設計に関するコンサルティングが多かった。経済が低成長となり、組織活性化の必要性からコンサルティングが盛んに行われた時期もある。海外進出する企業が多くなると、現地採用の人材に関するコンサルティングが必要となり、最近では人材の確保や働き方の見直しに関する案件が多くなっている。経済の背景、経営の環境が変遷する中で、組織や人材はつねに経営において最重要の課題の一つであり、コンサルティングへの需要は引き続き見込まれる。
業界をまたいで、AI 影響度が同水準の代表職業(規模順)。