果樹栽培者とは、露地の果樹園やビニールハウス等の施設、観光果樹園などで、果物を生産する職業です。
露地の果樹園やビニールハウス等の施設、観光果樹園などで、果物を生産する。
果物にはイチゴ、ブドウ、ナシ、リンゴ、ミカン、桃、サクランボ、柿、ブルーベリーなど様々な種類があり、それぞれに栽培方法が異なるが、開花時の結実管理、幼果時の摘果(てきか)、袋掛け、病害虫防除、土壌管理、収穫、出荷、貯蔵果実の管理、施肥(せひ)、整枝(せいし)・剪定(せんてい)、大型管理機械の保守点検、修理などが主な仕事となる。
このうち、開花時の結実管理、摘果、袋掛けは果樹栽培に特徴的な作業である。果樹の開花時には、受粉、受精がきちんと行われるよう、ミツバチやマメコバチなどの受粉媒介昆虫が働きやすい環境を整える。天候不良時には昆虫の働きが衰えるので、人工受粉を行って結実を確保する。次に、果実が小さいうちに樹についている葉数に合わせて「間引き」を行って果実の数を減らし(摘果)、残した果実が大きく育つようにする。果実が結実してきたら、ブドウ、ナシ、桃等品種により、保護のためにひとつひとつ手作業で袋掛けを行う。
そのほか、スプリンクラーなどを使って病害虫の防除を行ったり、果樹が養分を摂れるように草刈りや枝の剪定をする。また、直売所での販売やイベントでの販促活動などを行うこともある。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
大型管理機械、スプリンクラー、普通自動車(普通免許(第一種、第二種)で運転可能なもの)
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。大学や高校等で果樹園芸を学んでいると役に立つ。
農業研修生として募集している農園で知識や実習を積み、就業する人も増えている。公的機関でも果樹栽培技術の研修を実施しているところがある。
経営者の場合は、果樹園の管理のほか、果物の販売戦略も考えなければならない。果樹は苗木の植付けから収穫まで数年を要するものも多いため、需要の動向を的確に予測する能力が必要とされる。品質向上のため、新たな栽培技術の習得に努め、品種改良に取り組む姿勢も求められる。
機械化が進んでいるが、摘果や袋掛け、収穫などでは手作業が必要であり、ある程度の体力が必要である。
果樹栽培は多くの場合、家族経営であるが、家族構成員の月給制や役割分担を明確にしている農家が増えている。また、法人化した組織が運営している場合もある。
常に栽培管理が必要となるが、年間の中でも作業の繁閑がある。
雇用労働者は正社員の他、特に収穫期においてはパートタイマーやアルバイトが必要とされる。正社員は月給制で、パートタイマー等は時給制が基本で、別途手当が付く場合もある。
個人の経営能力や品質のよい果物を作る技術水準によって、収益には差がある。
収穫した果実は、従来では農協などを通じて出荷するのがほとんどであったが、最近はお客にもぎとり体験をさせる観光果樹園や、宅配サービス、通信販売での直売などをしている果樹園も増えている。農家が直接販売する場合は、出荷する果実を選別したり、荷造り作業を行う必要がある。
また、輸出販路の拡大などの取り組みも活発化しており、産地ごとのブランド化や、収穫した果物を加工品として販売する、いわゆる「6次産業化」を行っている果樹園もある。
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