法務教官とは、主に少年院及び少年鑑別所に勤務し、収容されている少年に対し、社会生活への適応や円滑な社会復帰のため、指導・教育や支援を行う職業です。
主に少年院及び少年鑑別所に勤務し、収容されている少年に対し、社会生活への適応や円滑な社会復帰のため、指導・教育や支援を行う。また、その資質の鑑別に役立てるため、面接や行動観察等を実施する。
少年院では、健全なものの見方や考え方などを指導する生活指導、基礎学力を付与する教科指導、職業生活に必要な知識・技能を習得させる職業指導などの矯正教育を行う。また関係機関との連携の下、少年院から出た後の帰住先の確保、就労や修学に向けた支援等を通して、円滑な社会復帰を支援する。
少年鑑別所では、少年の心情の安定を図りつつ、面接や行動観察を実施し、法務技官(心理)と協力して、少年の問題性やその改善の可能性を科学的に探り、家庭裁判所の審判や、少年院・保護観察所等における指導に活用される資料を作成・提供するほか、相談助言の業務等に従事する。また、地域の住民や関係機関からの依頼に応じて、非行や犯罪に関する相談や支援を行う。
刑務所に勤務する場合は、受刑者の改善更生の意欲を喚起し、社会生活に適応する能力の育成を図るため、性犯罪や薬物依存などに関わる問題性に働き掛ける指導のほか、就労支援指導や教科指導等を行う。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン
国家公務員採用試験である法務省専門職員(人間科学)試験のうち法務教官A(男性)又は法務教官B(女性)試験に合格すると採用候補者名簿に搭載され、この名簿に記載された者の中から採用者が決定される。一次試験で公務員として必要な基礎能力に加え、心理学、教育学、福祉及び社会学に関する基礎等を確認され、二次試験で個別面接・身体検査・視力測定が行われる。なお、40歳未満の者を対象とした法務教官A(男性)(社会人)、法務教官B(女性)(社会人)もある。
昇任については、能力主義の人事管理を行っており、採用後おおむね5年目に専門官に昇任し、その後は統括専門官(課長相当)、首席専門官、施設長等に昇任する道も開かれている。
法務教官は、非行のある少年に対して様々な働き掛けを行い、少年の改善更生や円滑な社会復帰を促していくという社会の安心・安全を守るための仕事に従事するため、何より少年の健全育成や改善更生に対する強い情熱、高い使命感や倫理観が求められる。また、少年院においては各種の専門的な指導や教育を、少年鑑別所においては少年の問題性、改善可能性を探り、その資質の鑑別に役立てるために面接、相談助言等を行うことから、心理学、教育学、社会学といった人間諸科学や少年法を始めとする関係法令等に関する専門知識と、そうした専門性向上のための自己研さんが常に求められる。さらに、職場の上司や同僚とチームを組んで職務に当たったり、家庭裁判所、保護観察所といった関係機関の職員と協力して仕事を進めたりできる協調性や柔軟性も不可欠である。
少年院及び少年鑑別所に勤務する法務教官は、家庭裁判所から送致された少年を収容して、24時間体制で少年の身柄の確保を行うとともに、心理学、社会学、教育学などの知識を活用して、非行に関わる少年の問題性を探ったり、少年の改善更生のために必要な矯正教育を行うなど、専門性が高い仕事を行うこととなり、一般の国家公務員に適用される行政職俸給表(一)に比べて12%程度給与水準の高い公安職俸給表(二)が適用されるほか、扶養手当、住居手当、通勤手当、期末・勤勉手当、超過勤務手当等の各種手当が支給される。1週当たりの勤務時間は38時間45分(週休2日制)で、主として交替制勤務(昼間勤務と昼夜間勤務がある。)に従事する。
勤務地については本人の希望を考慮して決定され、原則として採用施設を所管する矯正管区の管轄地域内で異動する。制服は季節に応じて定期的に貸与される。宿舎は勤務する庁舎の近隣に設けられていることが多い。
なお、少年院は全国に42庁(うち6庁は分院)が設置され、少年鑑別所は全国に52庁(うち8庁は支所)が設置されている。(2025年4月現在)
業界をまたいで、AI 影響度が同水準の代表職業(規模順)。