特別支援学校教員、特別支援学級教員とは、障害のある幼児・児童・生徒が通う特別支援学校、特別支援学級の教員として指導にあたる職業です。
障害のある幼児・児童・生徒が通う特別支援学校、特別支援学級の教員である。病院内に特別支援学校の分教室として設けられる院内学級や一般の学校内に設置される特別支援学級に勤務する教員も含む。
特別支援学校は、視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱といった障害がある幼児・児童・生徒に幼稚園、小学校、中学校、高等学校に準ずる教育を実施するとともに、自立のための知識や技能を授けることを目的とした学校である。かつては特殊教育諸学校として、盲学校、聾(ろう)学校、養護学校に区分されていたが、2007年4月から特別支援学校に一本化された。
具体的な仕事内容は、障害の状態などを勘案して、幼児・児童・生徒一人ひとり合わせた個別の指導計画を立てて、その計画に必要な教材や教具を用意することから始まる。日課や授業時間割に基づき、教科の授業や特別活動の指導をする一方で、幼児・児童・生徒の障害の状態に応じて自立活動という特別支援学校や特別支援学級に特有の指導や部活動の指導などを行う。学習活動を記録して評価を行い、幼児・児童・生徒の成長の記録を作成することも重要な仕事である。
また、学習上、生活上の課題や進路などについての本人、保護者などからの相談に対し、専門性を生かした助言をし、就職希望の生徒に対しては、企業等での見学や現場実習(インターンシップ)等を計画し行う。卒業生の勤務先や進学先を訪問したり、卒業生やその保護者からの相談を受けたり、卒業後のアフターフォロー等も行う。
1日の勤務の流れは、出勤して、全体の職員朝会をした後、学年や学級ごとの打ち合わせを行う。その後は、校内のバスターミナルへ児童・生徒を迎えに行く(特別支援学校ではスクールバス通学が多い)。自主通学の幼児・児童・生徒も含めて、全員が揃ったところで、9時ごろに朝の会をして、授業に入る。昼になったら給食を食べて、児童・生徒と一緒に掃除をする。2時半頃まで午後の授業をして、スクールバス通学の児童・生徒をバスターミナルまで送っていく。その他の児童・生徒も3時ごろまでには下校となる。授業には、特別活動(ロングホームルーム)や自立活動などもある。下校時間以降は、職員会議、報告書や教材作成などの書類仕事や面談、学校によっては部活動の指導などをして、5時頃には退勤という流れになる。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン
この職業に就くためには、小学校、中学校、高等学校又は幼稚園の教員の免許状のほかに、特別支援学校の教員の免許状を取得することが原則となっている。盲学校、聾(ろう)学校、養護学校に分けられていた教員免許状は、2007年4月に施行された学校教育法等の一部改正により、特別支援学校の教諭の免許に一本化された。ただし、特別支援学級に関しては教員免許だけで勤務可能なので、特別支援学級の教員のほとんどは特別支援学校教諭の免許を所有していない。特別支援学校でも「当分の間は」特別支援学校教諭の免許なしでも教員になることができる、という附則の規定があり、特別支援学校教諭の免許状なしで教師の仕事をすることも可能である。
初任者は、教育公務員特例法により、1年間の初任者研修を受けなければならず、週に1回、教育センターなどで研修を受ける。1年で一人前になれるように、指導教員をつけるなどのサポートがある。
入職後も、専門性向上やキャリアアップのための研修が年間を通じて実施されており、動作法、摂食指導、医療的ケア、日本手話、発達障害に関する研修会等、各特別支援学校によって様々な研修がある。
特別支援学校教諭の職場となる特別支援学校は、全国に1,191校、在学者数は155,140人、教員数は89,013人(2024年*1)
特別支援学校では手厚い支援が必要であるため、教員1人あたりの在学者数は一般の学校よりも少ない。また、特別支援学校の教員のうち、女性は62.9%を占める。(2024年*1)
給料については、基本給は一般の学校と同じだが、専門的なスキルが必要なので、手当は若干多い。
朝は幼児・児童・生徒を迎える準備などで始業前に出勤し、土日も部活動等の指導があり、勤務時間外の仕事は多い。幼児・児童・生徒の指導や保護者や幼児・児童・生徒への緊急の対応なども多い。
原則として定期異動があるが、実際には1校あたりの勤務期間は伸びる傾向にある。(*2)
*1 文部科学省「学校基本調査2024」から *2 取材結果から
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