小学校教員とは、小学校で、一つの学級の担任として、すべての教科を教え、児童を指導する職業です。
大人になるための基礎的な学力、体力、そして人格が形成される場である小学校で、学級の担任として、国語、社会、算数、理科、生活、音楽、図画工作、家庭、体育、道徳、外国語(英語)、特別活動、総合的な学習の時間などを担当する。なお、音楽などの専科教員は別途配置されているケースがある。また、養護教諭は、学校の救急看護、集団の健康管理、保健指導などに当たり、日常は保健室が勤務場所となっている。
学級担任は、児童の成長を考えた年間計画を立て、時間ごとに具体的な教育・指導計画を作成し、教材や教具の準備をする。
学習指導のほかに、児童の出欠席の調査、健康状態の確認、教育環境の整備といった学級経営や、しつけなど日常生活の指導、遠足など学校行事の指導、PTAや地域社会への協力活動なども重要な仕事である。また、学校の運営組織である教務部、生活指導部、校内研究部などに所属し、それに関係する仕事(校務分掌)も担当する。そのほか、給食、清掃などに関する指導などもある。教師間で連携・協力しながら、いじめや不登校の未然防止や問題の解決に取り組むことも求められる。
このように児童の学習や学校生活全般にかかわるたくさんの仕事があるが、ほかの教員と協力しながら、児童たちひとり一人が豊かな心を持ち、健やかに成長するように、心を配りながら仕事にあたる。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン
大学などで所定の単位を取得することで、小学校教諭免許を得ることができる。単位取得のためには原則として小学校で教育実習を行う必要がある。その上で、都道府県や政令指定都市の教育委員会が実施する教員採用試験、若しくは私立学校の教員採用試験に合格する必要がある。
採用試験は、第一次試験では主として筆記と実技、第二次試験では面接が行われる。合格すると候補者名簿に登録され、その年度の必要教員数に応じて採用される。
また、出産・育児・病気などによる休暇等の教員の代替として臨時に採用される場合もあるが、任用期間はその休暇等の期間以内である。
小学校教員に求められる資質としては、小学校教育全体への理解、それぞれの教科への専門的な知識や技能、生徒に対する理解や責任感などがあげられる。採用後も、定期的に行われる研修に参加して、知識や指導技術の向上に努めることが重要である。
教頭(副校長)、校長に昇任していくためには、選考試験を受ける必要がある。また、都道府県・市町村教育委員会の指導主事や管理主事などになる道も開かれているが、この場合も選考試験に合格する必要がある。
小学校は設置者により、国立、公立、私立の3種類に大別される。国立なら国家公務員、公立なら地方公務員となる。小学校のうち98.3%が公立の学校である(2025年時点*)。山間部やへき地、離島に勤務したり、海外の日本人学校で教育にあたる場合もあるほか、障害のある子どものための特別支援学級を担当する教員もいる。地域間異動については、採用された都道府県又は政令指定都市の教育委員会管内に限られ、他の教育委員会が管轄する地域に異動したい場合は、改めて教員採用試験を受験し合格しなければならない。ただし、都道府県教育委員会間の合意による交換教育はそうした対象とならない。
就業者のうち、女性の割合は62.7%となっている(2025年時点*)。
原則として土日祝日は休みで、夏休み、冬休み、春休みは授業を行わないが、教員は多くの場合、校内・校外で実施される研修に参加したり、自宅で研修することになる。
小学校の教員は立って行う活動が多い。様々な教科を1人で担当するため、活動内容がさまざまであり、児童と運動をしたり、オルガンをひいたり、器具を運搬する作業などもある。最近では、定年退職者の増加や受験者数の減少もあって採用試験の競争倍率は低下傾向にある。
また、2020年度からプログラミング教育が新たに必修科目として加わることとなっており、情報活用能力の育成も新たな指導項目として加わることになっている。
*文部科学省、学校基本調査(令和7年)
業界をまたいで、AI 影響度が同水準の代表職業(規模順)。