舞台照明スタッフとは、劇場などのホールで上演される演劇やコンサート、イベント会場のステージなどで照明を担当する職業です。
劇場などのホールで上演される演劇やコンサート、イベント会場のステージなどで照明を担当する。
単にステージ上やホール内を明るく照らすだけでなく、様々な工夫をこらした光を用いて、昼や夜などの時間の経過のほか、雨や雷などの天候、四季などを表現し、上演される作品の制作意図に合った舞台効果を演出する。
上演や番組の収録までに、演出家を中心とした他のスタッフと制作意図について綿密に意見を交わし、照明のイメージを作り上げる。劇場やホールの特性に合わせて様々な角度からの照明を考慮し、各シーンの照明を決め、上演中に使用する光の全体像を書き込んだ「照明仕込み図」を作成する。また、舞台の進行に沿った照明の「キューシート」(タイムテーブル)を作成する。これらを元に照明装置の配置と配線作業などを行う。上演・収録が始まると、進行にしたがって、照明装置を操作するオペレーターに指示を出す。大きな会場では、チーフのオペレーターが調光室の操作卓で主な照明の操作を行い、他のオペレーターがスポットライトなどを操作する場合もある。
また、最近は音楽や演出に合わせた複雑な照明の動きをあらかじめコンピュータに入力し、コンピュータ制御で照明を行う場合も増えている。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
照明装置、操作卓、スポットライト、バトン、脚立、パソコン、工具(かなづち、のこぎり等の手動工具、ドリル等の電動工具)、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴等)
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、電気を扱う上で専門的な知識を要求されるため、大学や専門学校で電気、電子、照明などを学んでいる場合が多い。また舞台芸術の知識や経験がある人もいる。
入社後、「ステージサイド」の照明オペレーターとして、人物や舞台装置に光をあてる操作を担当したり、登場人物にスポットライトをあてる「フォロースポット」を担当するなどして、照明操作の技術を高めていく。経験を積み、チーフオペレーターとして、調光室で他のオペレーターへの指示を出す業務も行う。チーフオペレーターから、照明仕込み図やキューシートの作成を担当するプランナーになっていく。また、照明デザイナーになる人もいる。
関連資格として、日本照明家協会が「舞台・テレビジョン照明技術者技能認定制度」を設けている。
照明の仕事は演出家や監督をはじめとする多くのスタッフとの共同作業であり、脚本や楽譜を読む能力などが求められる場合もある。また、単に照明設備だけでなく舞台の構造、音響設備を含めた舞台装置全般についての知識など、劇場全体に関する幅広い知識や芸術的な感性が必要な場合もある。
舞台演出や照明を行う会社の技術社員として勤務している場合が多い。少数であるが、劇場や劇団の専属の照明スタッフとして、またプランナーとしてフリーランスの立場で働いているケースもある。働く場所は、ホールやイベント会場のある都市部が多い。各地に多くの劇場が建設されたことにより地方での仕事も増えている。
雇用労働者の場合は、賃金、労働時間等労働条件は勤務先の規定による。上演スケジュールのため、作業は夜間に及ぶことも珍しくない。
ライトなどの照明機材は1つの重さが5~10kgあるものもあり、これを何十個も運び、バトンから吊る作業や、高い脚立上での調整作業など、安全に注意を要する作業もある。
演劇やライブ等は全国レベルで増加しており、舞台照明の仕事は増加傾向である。
業界をまたいで、AI 影響度が同水準の代表職業(規模順)。