銀行・信用金庫渉外担当とは、銀行・信用金庫の本・支店の担当地域内の法人、個人事業主、個人顧客を訪問し、きめ細かな金融サービスを提供する職業です。
銀行・信用金庫の本・支店の担当地域内の法人、個人事業主、個人顧客を訪問し、きめ細かな金融サービスを提供する。
金融機関の柱となる預金、貸金、為替業務はもとより、投資信託、債券、各種保険の提案や販売も行う。自社のサービスだけでなく、地域住民の金融に関する様々な問題や悩み事について相談を受け、グループ企業や提携する専門家の紹介を行うケースもある。
法人を対象に、事業のニーズ・シーズ情報を基にした、ビジネスマッチングや海外進出に関する情報の提供を行うほか、海外進出の場合には、海外拠点の紹介や進出に関する各種サポートも行う。また、中小企業のオーナーの事業承継などに関するサポートも行っている。
個人の顧客に対しては、遺産相続、不動産投資、各種ローンなどについて、専門知識やFP(ファイナンシャルプランナー)資格を活かした資金計画、終活等の相談に応じるなど幅広い支援、サービスを提供している。
銀行・信用金庫の渉外担当の一日の仕事を例でみると、まず当日のスケジュールを確認し、顧客情報や社会・経済などの金融関連の情報を収集する。同僚とミーティングを行い、顧客の現況に関する詳細な情報を共有する。状況の確認を終えると当日予定している訪問先を訪ねる。顧客の関心事や課題を浮き彫りにし、社内外の専門家への相談・情報収集を行うなど、総合的な金融情報をもとに提案を行う。帰社後には、報告書や融資の稟議書、顧客への提案書などの各種書類の作成の他、翌日の予定の確認などを行い退勤となる。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
文書作成ソフト(Word、一太郎等)、表計算ソフト(Excel、Googleスプレッドシート等)、パソコン
この仕事につくためには、特に学歴や資格は必要とされないが、大卒者が一般的である。学校卒業後、銀行・信用金庫に入職し、行員として他部署で経験を積んでから配属されることが多い。最近は、外資系の顧客や海外現地法人の急増に伴って、語学力の必要性が高まっている。英語はもとより中国語などの会話力、読解力があれば入職に有利となる。
さらに、銀行・信用金庫渉外担当が対応する業務の多様化・複雑化に伴って資格取得の重要性が高まっている。このため、「簿記」、「銀行業務検定」、生命保険、損害保険の「保険募集人」、「証券外務員」、「社会保険労務士」、「宅地建物取引士」、さらには「ファイナンシャルプランニング技能士」、「中小企業診断士」などの資格取得のための教育・支援制度を取り入れている金融機関が多くなっている。
また、資格や専門知識以外にも、担当する地域の社会・経済状況や業界全体の動向を詳細かつ正確に把握し、地域内の企業経営者はじめ財務・経理の担当者と緊密に連携するなど信頼関係の構築に努めることが求められている。渉外担当という職種の特性として企業情報や顧客の家庭事情に立ち入ることが多く、コンプライアンス、情報管理、機密保持に対する高い倫理観が求められる。
銀行・信用金庫の支店等は全ての都道府県に展開されており、職場は全国に広がっているが、大都市圏とそれ以外の地域では、渉外担当者の数も相談を受ける問題やサポートの仕方も異なっている。
就業者は、ほとんどが正社員であるが、銀行や信用金庫など金融機関のOBが勤務経験を活かして嘱託職員として活躍しているケースもある。
賃金は、現役の渉外担当者は月給制である。OBの嘱託職員の場合には時間給制もある。勤務形態としては、原則的には土日週休2日制である。担当エリア内の企業や個人経営者など顧客との関係から残業や休日出勤もあるが、年末・年度末の決算期といった繁忙期を除くとそれほど多くない。
取り扱う金融商品の多様化とともに事業承継、企業間のM&A、金融業界の情報化、さらには地方金融機関の経営統合や仮想通貨への対応など渉外担当者を取り巻く内部・外部環境とも変化の激しい状況が続いている。
業界をまたいで、AI 影響度が同水準の代表職業(規模順)。