精神科医とは、統合失調症、うつ病、ストレス障害、不眠症、アルコールや薬物の依存症などの治療を行う職業です。
統合失調症、うつ病、ストレス障害、不眠症、拒食症、自閉症、認知症、アルコールや薬物の依存症などの治療を行う。
診療所やクリニックの精神科医の場合は、まず紹介状や問診票などで患者の状況を把握し、次に患者と話し合って悩みを聞き、相談にのる。食欲や睡眠の状態などの聞き取りや会話などから患者の調子や情報をくみ取る。心理検査などを用いて、患者の状態を明らかにする。認知行動療法、行動療法、認知療法など、患者に合わせた心理療法を組み合わせて治療を行う。薬を用いた薬物療法も行う。会社や学校を休む必要がある場合には、診断書を書くこともある。
病院の精神科医の場合には、入院の必要な重度の患者の治療にあたることが多い。薬物を用いた治療を主として、さまざまな心理療法を用いた治療を行う。緊急の場合には、患者の意思に関わらず入院治療することもある。総合病院では、内科や外科など他診療科の医師から、患者の精神面の問題について相談を受け(コンサルテーション)、診察を行う場合もある。
看護師、カウンセラー、精神保健福祉士、地域の社会福祉関係者などと連携し、患者の家族とも協力をしながら、患者の治療を行う。
心身症や自律神経失調症の患者の場合には、内科など他の診療科の医師とも協力しながら治療を進める。
他にも、企業の産業医として、従業員の健康相談・保健指導の実施や職場巡視などを行う場合もある。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
医療機器(聴診器、注射器、CT、MRI等)、パソコン
精神科医として仕事をするには、医師国家試験に合格して医師免許を取得することが必須である。まず、大学医学部で6年間にわたって専門的な知識を身につけ、同時に実習も行う。大学の卒業試験に合格すると国家試験を受験することができる。国家試験に合格すると、医師免許が与えられる。更に大学病院や大病院などの臨床研修病院で研修医として2年間の臨床研修を積み、実際の患者を診察しながら知識を身につける。この研修終了後に精神科に所属して精神科医になる。所定の要件を満たせば専門医に認定される制度がある。
臨床研修後には、病院などに勤務医として勤め、多くの経験を積んでいく。勤務先の病院で診療科長になるケースや、独立して開業医となるケースがある。大学で研究を続けながら講師や教授になることもある。
専門知識に加えて、様々な表現・行動をとる患者に接して診療を行うため、冷静な判断力、患者を否定しない温かな対応が求められる。
医療機関等の勤務医とクリニックを開業する開業医がいる。精神科医の人数は16,817人であり、女性医師は20%程度である。(*1)。
勤務時間などの労働条件は、勤務する医療機関の体制や診療時間などにより様々である。
入院患者がいる大きな病院の勤務医の場合は、交代制で勤務を行う。入院患者の急変や救急患者の受け入れに備えて夜間や休診日の当番なども行う。一般的に賃金水準は高い。
開業医の場合は、各医院で定めた診療時間にあわせて勤務する。診療時間は9時から18時ごろまでが一般的である。都市部では、社会人の帰宅時間にあわせて夜間や土曜日に診療をする場合もある。診療時間の前に準備を行ったり、診療時間後にカルテの整理を行うため、就業時間は診療時間よりも長くなる。急患の場合には、診療時間外でも診察を行う。
急激な社会の変化によるストレスなどで、日々の生活に精神的な疲労を感じる人が増加している。メンタルヘルスケアへの取組みが広がり、産業医として精神科医を求める職場も増えており、精神科医は不足している。
*1 令和4(2022)年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況から 診療科別にみた医師数
業界をまたいで、AI 影響度が同水準の代表職業(規模順)。