テクニカルイラストレーターとは、工業製品の取扱説明書(マニュアル)等の中で、操作説明などを視覚的に行うために、図面や写真の代わりに製品や部品の詳細な立体図を作成する職業です。
工業製品の取扱説明書(マニュアル)等の中で、操作説明などを視覚的に行うために、図面や写真のかわりに製品や部品の詳細な立体図を作成する。
作図の方法は、CADソフトを用いる方法と、手書きで作成する方法があり、取扱説明書の他、パーツカタログ、サービスマニュアル(自動車整備解説書等)、特許図面のイラストを作成する。
イラスト作成の依頼を受け、イラストを作成する製品や部品などの資料を受け取る。図面をもとに寸法を測り、所定の縮尺に従った、現物に忠実なイラストを作成する。別々に描いた部品のイラストを組み合わせて、製品のイラストを描くこともできる。
また、図面がない場合には、実際の製品を計測したり、写真を計測して原寸の寸法を割り出してから、イラストを作成することもある。さらに現物がまだ完成していないような場合に、口頭での説明や簡単な絵をもとにして、製品の完成予定図を描くこともある。
得られたデータをコンピュータに入力し、CADソフトやCGソフトなど専用のソフトウェアを使用して、立体的なイラストを作成する場合もある。取扱説明書に添付するイラストの場合には、製品を取り扱っている様子を表現する必要がある。コンピュータを使用して部品や製品などを多角的に表現し、視覚的に普段見ている状況に最も近い状態を選択し、見た目に忠実なイラストを描く。広告などに用いられるイラストを作成することもある。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
CADソフト、プレゼン資料作成ソフト(PowerPoint、Keynote等)、イラスト、デザイン作成ソフト(Illustrator、Clip Studio等)、画像等編集ソフト(Photoshop、GIMP等)、パソコン
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、デザイン系・工業系の大学、高校、テクニカルイラストの専門学校など、工業技術の知識があれば有利である。
新規学卒の場合には、学校からの紹介で入職することが多い。中途採用の場合には、経験者を求めることが多い。
メーカーやマニュアルの制作を行っている会社に就職し、設計図や制作図を読む技術、製図の基礎的知識、コンピュータを扱う技術などを身につける。経験を積んで絵画的なセンスを磨き、徐々に複雑な仕事を任されるようになる。独立してフリーランスになることもある。
関連資格としては、厚生労働省が定める技能検定の「テクニカルイラストレーション技能士」がある。仕事に必ず必要な資格ではないが、取得していれば能力の証明となる。
絵を描く技術に加えて、図面から複雑な立体をイメージしたり、動作を想像できるような空間判断力が求められる。
勤務先となるメーカーやマニュアル制作会社等は都市部に立地していることが多い。
賃金、労働時間等の労働条件は勤務先の規定により異なる。フリーランスとして仕事をすることも多い。技術があれば、比較的よい処遇で働ける場合もある。
技術進歩により、コンピュータを使用したイラスト制作が一般化し、電子データ化されたオンラインマニュアルの増加に伴い、3Dやアニメーションなどの高度な表現技術によるイラストも多くなっている。
業界をまたいで、AI 影響度が同水準の代表職業(規模順)。